米国経済長期停滞の理由

米国経済長期停滞の理由

米国の景気回復はここ数力月、極めて弱いものとなっている。通常の米国の景気回復局面のスピードを時速60キロごとすると、金融危機後の今回は時速30キロごと緩やかなものだった。しかし、最近は時速5キロくらいまでスピードが落ちている。

 

まだギアはバックには入っていないものの、ちょっとしたショックでエンストしてしまいそうである。

 

なぜこうなったのか。

 

まず国内総生産(GDP)をみてみよう。7月29日に公表された4〜6月期の実質GDP成長率は前期比年率1.3%と、米国の回復局面としては相当弱い数字で、市場の事前予想も下回っていた。しかし、これとは別に米国経済をみるエコノミストがうなった点が3つある。

 

1つ目は、4〜6月期の消費の寄与がわずか0.07%と今回と非常に小さいことである。2つ目は、1〜3月期の実質GDP成長率が速報値の1.9%から0.4%へと大幅に下方改定されたことである。企業関係データや内国歳入庁のデータを追加したり、元データの季節調整やり直したりしたことによる、年1度の定期的な改定の結果であり、どこの国でも行われていることであるが、今回の改定幅はかなり大きかった。

 

第3に、改定の結果、2008年9月のリーマンーショック前を取り戻していたとされていた実質GDPが、実はピークをまだ超えていないことが明らかになったことである。データの充実により、09年の落ち込みは考えられていたよりも相当大きかったこと、その後の回復ペースも非常にゆっくりであることがわかったのである。

最新の為替相場(FX)欧州時間は、米国株式先物の推移などを考慮してドル円やクロス円通貨がアジア時間の急騰からの下落に歯止めをかける格好となったものの、その後スイスフランが急騰すると、ユーロやポンドが下落する展開を強めたためにその他の主要通貨も頭の重たい展開となり、これらのクロス円通貨も値を下げる動きとなった。一方ドル円は、主要通貨に対するドル買戻しの流れの影響で、アジア時間に示現した高値に迫る水準まで値を回復する動きを演じる事となった。